ss1119 未来は作られているか?
「子供の頃何世紀も先の未来の技術だと思っていた事が今次々と現実化されて来ている」
「そう言われるとそうだわね、意識してないとあまり感じないけれどもね。わたしたちは今未来の世界で生きて居るのよ」
「無人で事故無く動く電車や自動車、なんでも出来るケータイ、思考だけで動く家電…」
「未来を作っている人が居るから未来が来るという事なんじゃないの?」
「未来を作る人か、なるほどそうだな、彼らが居なかったら今の未来の世界は来なかったわけだからな」
「アナログの時代の技術も職人技で凄かったけど、物を作るのに何年もかかったり、後継者が居なくなると途絶えたりしていたわ、でもデジタルの時代になってサイクルが早くなって技術もデータとして受け継げられて… まるで今は生物が爆発的に種類と量を増やしたカンブリアの時代に似ているわ」

《細菌の時代から無脊椎動物の時代、脊椎動物の時代、恐竜、哺乳類、そして人間一種だけになった時代も有ったのね》
《いや、一種だけじゃない。そのころに僕等の先祖が生まれたんじゃないか、生命が溢れていたよ》
《そうだわね、あたしたちの基礎が作られ種類と量が爆発的に増えた時代よね》
《今は人間も居なくなってしまったけれど、次は僕等が未来を決定する番だ。次はどんな未来を作ろうかな…》