ss1116 ひまわり
「わたしはひまわりが好きだ」
「ああ、君はハムスター星から来たハムスター星人だからね、正確にはひまわりの種が好きなんだろう?」
「…、まあそうだけど、わたしはそんなに食いしん坊じゃないよ、純粋にひまわりはおもしろい花で好きという事だ」
「そうだな、太陽をずっと追いかけて見ているなんて凄い植物だよ」
「でしょう。他の地球の植物もそういう傾向があるけれど、如実にわかりやすく積極的に太陽を追いかけているのはひまわりだけだ」
「そうだな、それで君達ハムスター星人はひまわりを応援したいわけなんだな?」
「そうですよ、わたしはそんなけなげなひまわりにもっと太陽を追いかけてもらおうと思っているのです」
「それでその足なんだな?」
「はい。」
「植物に足なんだな?」
「はい。」
「しかも強力そうな筋肉もりもりの足だな」
「そうですよ、どうせ付けてあげるんだったら丈夫で耐久性の強いものがよいでしょう?」


「海を越え、山を越え、谷を越え… 常に太陽を追いかけられるようになってしまったんだな、ひまわりは…」
「ええ、でもちょっと残念です」
「満足じゃないのか?」
「宇宙に出て、太陽からの視点で見るとただ単に足踏みしている様に見えるんですよ、なんか一生懸命さが失せてしまったように見える」
「いや…、彼らひまわりは凄まじい高速で力強く走っているんだよ」