ss1109 人間模様
「人間模様って?」
「ほら、やっちゃんが全身に彫る模様の事よ」
「アートとして見ると凄いわよね、日本のは」
「そうね、外国のマフィアのはスタンプのような簡単な文字や簡単なマークだけど日本のはアートだわ」
「でも、皮膚呼吸とか出来なくなっちゃうんじゃないかしら?」
「ばかね、人間は本当は皮膚呼吸なんかしてないのよ、肺だけで呼吸しているのよ」
「そうだったの、で、アートしたいんでしょ?」
「そうよ、凄腕の店があるのよ、日本人地球人じゃなくて宇宙人だけどね、宇宙のアートも凄いのよ、宇宙のアートを全身に刻んでもらおうと思うの」

「どう?」
「どうって、いきなり裸になって… その宇宙人に全身アートしてもらったんじゃなかったの?」
「ほら」
「きゃっ! 深海魚のネオンみたい!!!!」
「凄いでしょ綺麗でしょ、こうやって体の色や模様を変えられるだけじゃなくて発光させる事も出来るのよ」
「きゃっ消えた!」
「皮膚を逆立たせて偏光させる事も出来るのよ。透明人間にもなれるのよ」
「あ、」
「ちょっと寒くて鳥肌が立っちゃうと透明人間技は続かないわ」
「…」