ss1105 ユビキタス

「アイアイって、怖い~」
「そうね、あの歌からは想像も出来ないくらいの容姿よね。夜活動するし、悪魔の様だわ」
「それにあの中指なあに?」
「恐ろしいわよね、中指だけが妙に細く長くなっているわよね」
「その奇妙な中指でなんかほじってなんか食べてる~ やだ怖い~」
「その中指がアイアイの命を支えているのね、なんていう進化の仕方をしたものかしら」

「ぎゃああぁぁああ~ 宇宙人怖い~」
「そ、そうね、アイアイにそっくりな宇宙人だわね。巨大だわ。夜活動する様ね、大魔王の様だわ」
「それにあの指なあに? 中指じゃなくて…」
「超恐ろしいわよね、中指じゃなくて… 一本の指が妙に細く長くなっているわよね、一メートル近くもあるわ」
「その奇妙な指でなにをぐるぐるほじって食べるのかあたしにはわかるわ。やだ超怖い~」
「わたしにもわかるわ、その指がこの宇宙人の命を支えているのね、なんていう迷惑な進化の仕方をしたものかしら」
「ぎゃああぁぁああ~ あたしの方に照準を合わせたわ! やめて~」
「あなたがその『一刺し指』で刺されてほじれて食べられている間に、わたしは逃げてやるわ」
「ぎゃああぁぁああ~ 痛い~ 逃げるなこのひきよう者~ ぎゃああぁぁああ~ ぎゃああぁぁああ~ ほじるなあ~」