「日本人はA型が一番多い」
「血液型のことだな」
「ああ、それでそのA型というのがけっこう色々な日本人特有の病気になっている。まああたりまえだが」
「そうらしいな、他の血液型の20パーセントも多く胃癌になるそうだ。依願退職も考えないといがん」
「それから唾液腺や膵臓や卵巣の癌も多いそうだ。胆石症も肝硬変も心筋梗塞も多い」
「なんか大変な病気ばかりだな」
「なんとかしてやらないと日本を支えているこまやかな神経の持ち主であるA型の人がかわいそうだ」
「なんとか出来るのか?」
「なんとかなっただろう?」
「ああ、酒を絶たせ、たばこを絶たせ、不摂生な生活を正し、不衛生なところには行かないという法律を作った」
「ストレスがたまってしまうじゃないか、そんな法律を作っては…」
「しかしこれをずっと続ければそれが普通の生活として定着してストレスにもならなくなるだろう」
「ストレス感じるな、患者が誰も来ない…」
「そうですね先生。商売あがったりです。ストレス感じますよ。なんか卵巣が痛いです。見てください」
「きみは積極的だねえ、少子問題に興味があるんだね」
「うふふ不摂生な生活に興味があるんです」
こうして未来の地球の日本という国は救われた。