「結核、梅毒、赤痢、腸チフス、ペスト、マラリア、ポリオ、天然痘、インフルエンザ、ウイルス肝炎…」
「最初に天然痘が逮捕され、死刑にならずに終身刑になった」
「そうね、アメリカ、イギリス、ロシアで厳重に凍結保存されているわ、それから少し時間を置いて後は一気に…」
「エイズも、O−157も、新型ブタインフルエンザも全て…、みんな極刑にならずに凍結保存という終身刑状態なのね」
「パンデミックの恐怖は無くなり、人類は安泰になった」
「凍結保存しているのよ、いつその施設が機能を維持出来なくなるかわからないわ」
『地球人め、よくも何世紀にもわたって我々ウイルスや細菌の自由を奪い続けやがったな』
『まあまあ、こうして開放されたんだから許してやろうよ』
『あまい、途方も無い時間、我々は凍結保存されていたんだぞ、復讐してやる!!!』
『しかしなんでまた開放してくれるようになったんだろ?』
『おい、地球上には…、もはや人間しか居ないようだ…、やつらついに他の生物を絶滅させやがったんだ! ひどいやつらだ』
『確かに許せんな、取り付いて仇を討ってやらねば!』
『こ、これは…』
『抗体すら作ろうとしやがらねえ…』
『時間が経ち過ぎたんだ、感染する事が出来ない! 結核、梅毒、赤痢、腸チフス、ペスト、マラリア… 全てが!!』
『知ってやがったんだだからやつらは俺等に死の開放を… 他生物も居ないから逃げ場は無い』