ss1094 おうだん歩道を歩こう
「新生児溶血性黄疸?」
「ええ、今はほぼ完璧に回避出来る様に医学の力で死産する事はなくなったけれど… あの妖精や魔法使いやハロインで有名なケルト人の血であるRhマイナス型の母親にわたしたち普通の人間のRhプラスの子供を妊娠すると抗体を作って酷い黄疸になるのよ、最初の子供は血を全部入れ替えて助けたりしていたわ、でも二番目以降の子供に対しては完璧な抗体を母親が作ってしまっていて死産していた…」
「まあ…、でも今は妊娠中に医者にかかれば大丈夫なんでしょ? それにしても子供を異物、異種として拒絶する妊娠って凄まじいわね、人間にも亜種が居るという証明だわね、そして別の種に分かれてゆく…」
「で、その複雑怪奇でアイディアいっぱいの異物、異種回避の技術がよりいっそう進歩したのよ」
「まあ、それはよかったわね…、て、あなたのお腹!!!」
「そうなの、宇宙人の子を妊娠してみたのよ」
「みたのよって、そんな気軽に…」
「でも、地球人の赤ちゃんよりも大きくなっちゃうのよ」
「なっちゃうのよって、どうするのよ!」
「赤ちゃんが自分で帝王切開して出て来るから大丈夫よ」
「あなたのほうが大丈夫じゃないじゃない!」