ss1092 外骨格
「地球は昆虫の惑星と言われるほど膨大な種類の昆虫が居る」
「や〜ね」
「まあ、女の子には嫌われるけれど、虫は無視出来ないよ」
「どうしてそんなメカニックなものが好きなのよ」
「確かに男の子は虫好きだけれど、好き嫌いはともかくこれからの宇宙時代は虫の技術が不可欠だ」
「どういうこと?」
「宇宙では硬い外骨格が重宝されるんだよ、間接もしっかりしている。今有る宇宙服もだいぶスリムになって動きやすくはなっては来ているけれど、やはり人間そのものを昆虫のような外骨格にするのが一番だ」
「でもそんなことしたら…」
「だいじょうぶだよ、宇宙には重力が無いから地球の重力のせいで大きくなれなかった昆虫のような制約はない」
「でもそんなことしたら…」
「だいじょうぶだよ、皮膚が外骨格に変わって中の骨は無くなる。昆虫と同じように酸素もそんなに多く必要としなくなる」
「でもそんなことしたら…」
「まあ確かに。生殖行動の時ガタガタギシギシカチンカチンするだろうけど」
「でもそんなことしたら…」
「まあ確かに。胎生はお腹を大きく出来ないから卵を産む事になるけれど」
「全くの虫になるって事じゃない」
「ぼくはロボットヒーローみたいにかっこよくなって良いと思うんだけど」
「あたしは嫌よ」