ss1087 デジタルール2
「人間もテレビのようにデジタルになって、すっきり綺麗になったわね」
「うん、良い事づくめだ。産まれ付きの1型のほんものの糖尿病など遺伝病を簡単に直す事が出来る」
「そうね、ほんものの糖尿病の人は赤ちゃんの時から既にインシュリンを作れないから、その遺伝子の配列をちょちょいと書き換えてあげるだけで一瞬で治っちゃうのよね。それから癌の中の癌と言われる様々な小児癌も同様にちょちょいと書き換えて一瞬で治っちゃう」
「人間が滅ぼした生物や恐竜やマンモスなんかも、毛一本からでも、琥珀蚊の吸った血液からでもゲノムを書き出せるようになってきたから、テジタルデータにして簡単に再生出来る」
「そうね、でも絶滅した生物を全部再生しちゃうと小さい地球は大変な事になるから、美術館のように展示する生物を入れ替えるように実体再生しないとね、基本はゲノムデータだけで収蔵という事にしないとね」
「うん。絶滅した生物も見たいけど、膨大な種類のゲノムデータが手に入りだしたわけだから、それを元にどんな凄い人間だって… 超能力を使う人間だって作れちゃうぞ」
「そうね、それよ、まず膨大な種類のゲノムデータの配列を見ただけでどういう能力を発揮するか、どう書き換えどう他からコピペすればこんなスーパーな人間になるかとか判るプログラマーを作らないとね」
「きみ、グラマーだから頼むよ」
「まあ、うふふ。判った? ちょっと書き換えてみたのよ」