「地球上の生物は、大気にシアノバクテリアのせいで酸素が作られるようになり、ミトコンドリアのような生物が酸素をエネルギーとして利用するようになったから、老化と死が地球上の生物に付加されるようになってしまったんだな」
「ミトコンドリアとの共生を選んだ地球上の生物は活性酸素を溜め込み、体を酸化させて錆び付かせてしまうようになったのね」
「複雑で高度な進化と素早く動ける体を手に入れた代償が老化と死なんだ」
「でも最近、地球人自らが活性水素の研究を進めて、活性酸素を活性水素で綺麗に分解出来る事に気付いたから、状況が変わって来たわよね」
「そうだな、でも体細胞の隅々にまで活性水素を届ける事はまだまだ難しい。というか不可能だ。やはりミトコンドリアのような別生物との共生が不可欠だ」
「そうよね、もう一種類地球人の本体の細胞の中に細胞内細胞として共生させるのね」
「まあそうだが、地球人にはそれは摘要しないよ」
「え? ええそうよね、やつら地球人の手で絶滅の危機にある地球上の生物を私達の高度な共生技術で『不死』にする事によって救ってあげましょう。宇宙にとって彼らは貴重な遺伝子資源になりうる生物ですからね」
「って、俺等がその宇宙から来た活性水素を作れる微生物なんだけれどもな」
「共生して甘い汁を吸いながら、お互い永遠に生きましょう」