「ネイルアートね、ちょっと前までは爪にアートするなんて無かったわ」
「そうね、でも今では小学生でもやっているわ」
「そうね、でも人間って、髪の毛そめて鳥の様に色々な髪形にしたり、ボディーペインティングしたり、カラーコンタクトしたり…」
「そうね、ありとあらゆる体の部分にアートするわよね」
「ここらでみんながアート驚くアートをしないとね」
「そうね、凄いのを考えてアート驚かせてやりたいわ」
「いけばな人間ね、なかなか痛そうな顔も含めて良い味だしてるじゃない!」
「で、でしょ痛たたた…」
「まあ、あなたはショーウインドウの中のマネキンと入れ替わってアートしているのね、いつも同じポーズで苦しいのに無機質な顔しているところが素適だわ」
「あ、ありがとう… … …」
「アートは動くものもあるけど基本は静止しているものだからちょっとつらいわね」
「でも、お客が居ない時にポーズを変えれば大丈夫よ」
「それもそうね、街中でもパントマイム風に若者に流行りそうね」
「なんか… それだけで未来世界、SFって感じだわ」
「そうね、本当にこの静止アートが街中で流行るとはね… でも、誰が言うの?」
「だるまさんが転んだ?」
誰も言わずに、街は静止したままだった。