ss1046 チェンジ!
「公務員なんかしょっちゅうだけど、普通の民間の会社も大きい所になると2〜3年おきに職場をチェンジしたり役職を上げたり下げたりするよな」
「そうだな、中小企業はそういうのは殆ど無くて専業って感じだけど、ずっと何年も同じ仕事って、飽きるだろうな」
「我々の細胞だってそう思っているんじゃないのか? ちんちんの細胞は役得だと最初は思っててもやはりトップの脳みその細胞になりたいとか思っているかもしれない」
「そうだな、人間の細胞も2〜3年おきに職場をチェンジ出来る様に遺伝子を操作してみるか」
「うむ、やってみようオバマ大統領も言っていたからな、チェンジ!」


「いいね、細胞がフレキシブルに、生き生き活動しているって感じがするよ、仕事の引継ぎもスムースな様だ、また、仕事のやり方も少しずつ変化していてそれがまた試行錯誤であっても良い活性化になっているようだ」
「何周期かやれば全体としてかなり良い細胞集団になるだろう」

「やはり細胞チェンジは成功だったな」
「うむ、このチェンジシステムの大成功を元に、そろそろまたもっと大改革してみようか」
「優秀な中小企業から人材、いや、細胞をヘッドハンティングする訳だな」
「そうだ、小動物や単細胞生物の細胞にはかなり優秀な細胞も有るからな」


「良いね、人間の細胞には無かった様々な特殊能力が手に入った。ナノレベルのパワーや人間には作れなかった酵素やビタミンCとかも作れるようになった」
「こうなってくると…」
「そうだな、ヘッドハンティングしてきた単細胞生物の細胞が脳に入り込み、トップになってしまう人間も現れるだろう…」
「それって、他生物に乗っ取られた事になりはしないか?」
「まあな」