ss1036 細胞のエラーチェックと最適化
「機械って故障したりしたら分解してまた組み立てるだけで正常に動く様になっちゃったりするよな」
「そうだな、人間も病気になったら細胞単位でバラバラにして、そしてまた構築させれば治っちゃうんじゃないか?」
「いや、やっぱり人間の場合は細胞のエラーチェック、スキャンが必要だろう。癌細胞をまた組み込んでもしょうがない」
「そうだな、癌細胞やエラーになった遺伝子は専用の酵素で包んで不必要だと判断したら溶かすという作業が必要だな」
「そう、そして最後にデフラグだ。細胞が無駄なく隙間なく効率よく働ける様に最適化が必要だ」
「まあ、技術的にはなんでも出来る時代になっているわけだからやってみよう」

「… 随分おまえ、スリムになったな」
「ああ、おまえもな、けっこう知らない間に癌細胞とか、無駄な細胞とかを人間は持っているんだな」
「そういう事だ。おまえの自慢の彼女もエラーチェックと最適化をしてもらったらどうだ? もっとスリムになって凄い美女になるぞ」
「そうだな、勧めてみよう」

「あれ? 彼女は?」
「消えちゃったよ。悪女だった様だ」
「性格も反映するのか…」