「天国があれば、この世なんて必要無いんじゃない?」
「そうよね、天国っていう精神世界では物質的行為は必要無いから食べたりえっちしたり眠ったりするなんて事はなくて、戦争もなくて、ただ平和に生きて居るだけだけど、暇だけど、それでも良いんじゃないかしら、なんでわざわざ色々な決め事や制約のある物質世界が必要あるのかしら?」
「ですわよね、争いの元凶である自分以外の生物を殺して食べるという約束事がこの世を恐ろしい世界にしていますわ、でも、だからこそ面白楽しくも生きてゆけるのではありますけれどもね、それから、死という区切りもなかなかなアイテムですわ」
「でもその約束事やアイテムにはまって、精神世界は天国だけだったのに地獄も便宜的に作ってしまいましたわよね、まあ、擬似的なものだからそのうち無くなる筈ですけどね」
「つまり、あなた、この物質世界にも飽きて来たという事なのですね?」
「え、ええ。まあ。まだまだやりようによっては魂の修業や暇つぶしにはなるんでしょうけれど…」
「でも、せっかく物質世界を等価交換してエネルギーである精神から作ったんですから… それにあたしらのリーダーに怒られますわよ」
「ああ、神様ね、しょうがないわね、ダミーでも置いておいてごまかしましょう」
『やべえ、俺神様だけど、俺の中に勝手に表現された魂連中が想像的に考え出した物質世界とかいうものをダミーにしちまいやがった。俺は評価したたんだけどな、もう少し頑張れよ』
「なんか… わからないですますけど、もう少し頑張ってみようかしらって意欲が湧いて来ましたですわん」
「あたしらっていったい…」
「このダミーアンドロイド人形達も、あたしらっていったい… って思ってたりして」
「…」