ss1030 昼と夜
「時空を越えたテレビ電話の発明でリアルタイムにテレビ電話が出来る様になったけど… 今何時だと思っているのよ!」
「ごめんごめん、どうしても君の声が聞きたかったんだよ」
「まあ…」
「僕のほうは今、昼なんだよ」
「地球の日本は今深夜なのよ」
「そうか、じゃ、こっちが夜になったらかけなおすよ」
「いいわよ、せっかく電話して来てくれたんだから、でももの凄い遠距離恋愛ね」
「そうだな、地球からは何光年も離れているからな。そ、そうだ、もの凄く距離があるからクルーの専用回線であっても電話料金がもの凄く高いんだった。またかけるよ」
「そうね、またね」

「もしもし」
「誰?」
「ぼくだよ」
「このコードは…、もしかしてひいおばあちゃんの元彼?」
「え…!!」
「あたしはひ孫なのよ、声が似ている様ね」
「まさか」
「そうよ、あなたの行っている星の一日は地球の数十年に値するのよ」
「そんな」
「現地で生活してしまうと実感はないかもしれないけど、ひいおばあちゃんまだ生きて居るけど… 出す?」
「いいよ、君と話したい」
「こいつ…」