ss1021 方言
「英語って、やっぱりイギリス英語が標準なんだろうか?」
「今は北米やカナダの英語が主流とか?」
「南米なまりの英語は凄いよな」
「うん、日本の東北弁に匹敵して字幕スーパーが付くもんな」
「方言は人間だけじゃない。鯨やイルカにもある」
「鯨やイルカも人間の様に会話しているから当たり前といえば当たり前だよ」
「オウムやカラスとかにもある」
「まあな、歌声のパターンに方言があるようだ」
「宇宙もこれだけ広いと方言が凄いんだろうな」
「宇宙の標準語ってあるのかな?」
「あ、丁度良い。宇宙人だ」
『へい、ユーたちなんだい?』
「…」
「…」
『どうしたんだい? 流暢だろ、地球語をマスターしたんだよぅ!』
「教えた地球人がまずかったようだね」
「まあ、しょうがない。宇宙人さん、宇宙の標準語ってあるの?」
『あるよ、知りたい?』
「うん」
「たのむよ」
『つか、ぼくちんが宇宙の中心的種族なのよぅ、だからー、今回おぼえたぁ日本語ってえのぅおう宇宙のー標準語にするよぅ!』
「リズミカルな日本語を気に入ってくれたのは嬉しいけど」
「それ、正しい日本語じゃないから」