ss1015 パンツをきれいに
「大昔の小学校の先生って、子供にむちゃくちゃな事を言ってたんだな」
「たとえば?」
「いつ死んでもいいように、パンツだけはきれいなものを穿いておけとかさ」
「ぷっ」
「まあ、たしかにいつ死んでもおかしくない時代を子供の頃すごしていたんだろうけどさ」
「わからないでもないわ、今の不況で生活苦で死なざるをえない人が最後の買い物で下着を買うっていうのはあるんじゃない?」
「恐ろしい事を言うね、でも、ビジネスになりそうだな」
「でしょ、アイドルが着けている見せパンをもっと美しく改良して売り出しましょうよ」

「売れるね、見せパン大ヒットだ」
「みんなかわいい見せパンを見せたがって…、ミニスカートどころかスカートを穿かない娘も出て来たわ」
「…」
「でも、誰も死なないわね」
「…、いや、俺は鼻血を出し過ぎて死にそうだ」
「納得いかないわ、まだ戦争している国や戦争している宇宙人にも輸出してみましょうよ」
「…、当初の計画を貫きたい訳だね」

「なんか…、どの国もどの星もハッピーになって、パンツ産業も根付いて、戦争も不況もなくなっちゃったわね」
「なんか不満そうだね」