「宇宙服はともかく、人間って人工的に作った服を着ないと生活が出来ない生きものなんだよな、なんか生きものとして異常だよ」
「そうだけど、どうして人間は裸の猿になってしまったのかしら」
「そうだよな、ここまでつるつるになって毛皮を排除するなんてな、人間のルーツはアフリカだけど、ゴリラとかライオンとか… あ、象も毛皮が無いか」
「象は丈夫な厚い皮膚が有るから良いのよ、人間の皮膚は毛皮を剥いだまんまの柔らかい皮膚だわ」
「そうだよ、そうだよな。やっぱり人間だけが服を着なければならない構造になっているなんておかしい…」
「ところで今地球に来ている宇宙人、恐ろしい事を始めたわよね、アフリカのけものたちを狩り始めたわ」
「ああ、ぼくら地球人になんの断りも無くアフリカのけものたちを狩り始めた。なんか当然のごとく慣れた手付きで… 彼等宇宙人はけものの毛皮が目的みたいだ」
「象やサイやカバの皮膚も剥いでいるわ、なんか山登りとか、戦場とかで使う服にするそうよ、あっ」
≪どうも、宇宙人です。≫
「…」
「…」
≪大変ご迷惑をおかけしております。密猟する宇宙人を追って来た宇宙警察の宇宙人です。ご安心ください。貴方がたはアルビノ系だから助かったのですね≫
「えっまさか人間まで、黒人も狩りの対象だったのですか!!」
≪はい。もともとこの地球の生きものは、我々が恐竜や始祖鳥や哺乳型爬虫類などから品種改良して毛皮や皮や羽毛が採れる様にしたのです。貴方たち人間も遺伝子操作して裸にして、皮ジャンにするために作りました。でも、貴方たちはなんかの間違いで知能を付けてしまったのです。様々な宇宙環境で生きる宇宙服が必要なわたしたち宇宙人に似てしまいました。まあ、どっちにしろ宇宙動物保護団体がこの地球を保護下に置いて久しいので…、しかし今回は密猟宇宙人にやられましたよ≫
「あたしたちって偶然というか、なんかの間違いで地球人になったのですね」
≪はい。≫