ss0973 枯葉剤
「枯葉剤か」
「敵の宇宙人は恐ろしい武器を使い出したものね、どうする?」
「僕のような宇宙で暮らせるように改良された植物人間には最凶の武器で、みんな枯れさせられてしまう」
「そうね、運良く生き残ったとしても子々孫々まで枯葉剤の影響が残ってしまうのよね」
「うん。二重胎児とか、一つ目とか、指の数が多かったり少なかったりする胎児とかが出来てしまう」

「敵の宇宙人の使っている枯葉剤の分析が終わったわ、予想通り強力でこれを浴びたらあなたが言ったような胎児が出来てしまうというシュミレーション結果まで出たわ」
「ここは早めに逆計算して、僕ら植物人間の方の遺伝子を改造しなければならないな」
「どういう事?」
「つまり、まず枯葉剤を浴びても枯れない品種に変える。そして枯葉剤を浴びる事によって逆に正常な子供を作れるようにするんだ」
「まあ、考えたものね、さっそく対応しましょう」


「僕らは、新型植物人間になったけど…」
「宇宙世論に負けて、敵の宇宙人は枯葉剤の撒布やめちゃったのよね」
「遺伝子の奥底までいじっちゃったから、そう簡単には僕らは元には戻れなよ」
「やばいじゃない。枯葉剤を浴びないとあたしたちは正常な子供を作れないのよ、つか、枯葉剤を浴びないと逆に奇形児を産んでしまう事になっちゃっているのよ」
「もう、枯葉剤は手に入らない。宇宙中で使用禁止になっちゃったからね」