「この浴場、めちゃめちゃ混んでるな」
「やだ、混浴って書いてあったからみんな欲情して集まって来たのかしら」
「それにしてもぬるいな、つか、水風呂だ」
「そうね、あら、でもだんだんあったかくなって来たわよ」
「ほんとだ。星空を見ながらあったまれそうだ。あれ？」
「雨でもないのに、屋根？」
「や〜ね」
「真っ暗だ」
「変な事しないでよね」
「蓋閉められて一気に熱くなって来た！！」
「ぎゃ〜」

「怖いよママ！　鍋がバタバタ凄い音してる」
「生きが良いって証拠よ、彼等人間もドジョウやザリガニや五右衛門をこうやって食べていたようよ」
「あっ大変！　蓋に集中的にアタックして来たわ、抑えて!!」
「え〜んえ〜ん怖いよママ怖いよママ！！！」
「がんばって！　男の子でしょ」
「あ、やっと静かになって来たよ」
「開けてみて」
「なんか臭い」
「やだ、みんな凄い形相してうんちとかげろとかしてるわ…　失敗だわ。あく抜きしてからやるんだった」
「捨てちゃうの？」
「しょうがないわよ、不景気なのに三分の二まで来たフードロスが騒がれてるけどね、そうだ裏の畑にでも撒いて来てよ」
「え〜んえ〜ん怖いよママ怖いよママ！！！」