「地球人諸君、我々の宇宙の危機だ。ワームホールを通じて別の宇宙の宇宙人が我々の宇宙の人間を食べに来た」
「で?」
「この宇宙で一番下等なのは地球人だ。犠牲になってくれるね?」
「そんなぁ」
「この宇宙で一番どうでもよくていらないのは地球人だ。犠牲になってくれるよね?」
「そんな言い方しなくても」
「この宇宙で一番みすぼらしく醜いのは地球人だ。犠牲になってくれるんだよね?」
「…」
「よね?」
「わかりましたよ。でも別の宇宙の宇宙人が満足して帰って行ったら再生してくれるんでしょうね?」
「もちろんだよ、平時ではあんまし必要ない君達地球人だけど、かっこつけに飾りとして必要だからね」
「…」
「あ、来た。別の宇宙の宇宙人のみなさ〜ん。こちらです。じゃ、後は頼んだよ地球人。せいぜいもがいて動いて苦しんで僕らを逃がしてくれ」
「別の宇宙の宇宙人、それなりに満足して帰って行きましたよ。お約束どおり君達地球人を再生してあげました」
「…」
「どうしました?」
「なんか変なんだふにゃふにゃするんだ」
「え? ああ、気にしない気にしない。また別の宇宙の宇宙人が来たらお願いしますよ」
「あの、なんかふにゃふにゃ…」
「気にしない気にしない」
「あの…」
「気にしない気にしない」
再生したとかげのしっぽには…、骨は無い。