ss0931 黄金色のロボット兵
「飛んで来たっ!」
「ロボット兵ね、真鍮で出来ていて綺麗だわ」
「真鍮って、銅と亜鉛の合金なのよね、黄金色を呈していてほんと綺麗だわ。彼等ロボット兵と心中したいくらいだわ」
「…、それはちょっと」
「彼等ロボット兵に神籌してもらうってのも良いかもね」
「…、それもちょっと」
「古き良き時代の色って感じだわ」
「そうね、でもどうせならあたしは本物の黄金で出来たロボット兵にガードしてもらいたいわ」
「そんな事したら一緒に誘拐されちゃうわよ」
「…、そ、そうね」
「それに黄金は柔らか過ぎて使えないわ。完璧なガードロボット兵にするなら軽くて丈夫なチタン合金を使うのよ」
「そりゃそうだけど、物凄く高くなるし、第一加工が難しいわ」
「そうか、やっぱ真鍮で落ち着くのね。綺麗な黄金色を保持するには毎日磨かないとだめだから大変よ」
「それは大丈夫よ、バッタタイプのロボットだから自分の口や手足で丁寧にネコの様にしゃぶって磨くわ」
「うげ、きも」
「それから自動機能で銅と亜鉛を探し出して、仲間を勝手に増やして行けるようにプログラミングされているわ」
「忘れていたわ、彼等は宇宙に放たれた『進駐軍』だったわ」
「勝手に大発生しちゃうのね」
「銅すんのよ」
「あえ〜ん!」