ss0926 いちきゅうはちよん ってなんだよん? |
---|
「いちきゅうはちよん」 「うん、なんかちまたで騒いでるけど、誰か手に入れた?」 「うんにゃ」 「新刊本コーナーの人に言われたわ、古本の予約しますか? ですって。新刊買えた人に読み終わって売るなら当店にって言って売ったんですってよ、だから新刊の増刷よりも早い可能性があるんですってよ」 「なんかまぬけな本屋だね。図書館に行ったら在ったよ」 「それはジョージ・オーウェルの1984だろ。1948年に書いた全体主義未来SF小説だ。映画にもなって日本では1985年に新宿のちっちゃい映画館で上映していた。まあ、未来世紀ブタジルの元祖のような映画だな」 「いま騒いでるのは1Q84だよ。でも、1995年の世相がテーマらしいよ」 「なるほど、それでわかったよ。一休さんに、はよーとんちでなんとかしておくれって頼んでるんだよ。そういう内容なんじゃない?」 「ふ〜ん、1995年ころ一休さんが流行ってたんだ」 「これからの超本格的な電子化の世の中、原版なんてものは消え去るものだからか?」 「ジョージ・オーウェルにならって2090年ころの世界を創造して書いた内容だったりして」 「在りうる… そして古本として並ぶ1Q84は先に読んだ人によって2090年まで改竄され続けるに違いない」 「そう、そしてそれは電子化され増刷される新刊にも反映され続け、THX−1138やレダ的システム社会思想要素も組み込まれ、むりやり既知事実として改竄され続ける事だろう」 「そうして何時の間にか無責任すぎる道教・タオ思想、他力本願思想、そして野蛮な弱肉強食の資本主義システム思想は消えてゆくんだろうが… うまくいけばいいんだろうが…」 「一休! はよー とんちでなんとかしてくれ!! 失業者だらけじゃねえか」