ss0918 ワームホール ルーター
「我々が生存出来る惑星の全てにワームホールの設置が完了した」
「これで全宇宙の何処へでも瞬時に行ける様になったのですね、光速にも拘束されないという事なのですね」
「そうだ、ただし宇宙服が必要な惑星もある。つまりかろうじて我々が生存出来るという条件の星も多く含まれている」
「ええ、その程度は仕方ないですね、しかしどうやって目的の星に出れるのですか?」
「そこだ、無数の穴に住所名は付けたが、ダイレクトに目的の星の穴に行ける訳ではない。そこで我々が開発したワームホール ルーターが必要になるのだ」
「ワームホール ルーター?」
「そうだ、星々が網の目の様に繋がっている通路で、最短のルートで危険無く目的の穴に着けるのが理想だ。それを計算してくれるのがワームホール ルーターだ」
「僕に行けと」
「頼む、君に我々の種としての存亡がかかっているんだ」
「はい。例のあの星の穴ですね」

「よし、気付かれない様に目的の星の穴に辿り着いたぞ。それ、ワームホールに注入だ!」
『がぶり』
「ぎゃー痛てぇーやっぱり喰われる〜!! ルーターのばかやろー」

 こうして蜘蛛星人はまたいつものパターンで子孫を残す事に成功した。なむ〜。