「体細胞からの万能細胞、最初は対象体細胞に対して不純物的な四つの遺伝子の動作を利用して作っていたけど、今ではどの研究所でも、純粋な体細胞だけからの完璧な万能細胞作りに成功している」
「そうだな、それに他の生物よりも意外と我々は容易にクローン化出来る事がわかって来た。下等な実験動物なんかより簡単にクローンが作れてしまうっていうのは、なんか納得いかない気分だが、まあ、ありがたい事ではあるよな」
「最近では精子や卵子だって体細胞から容易に生成出来てしまう」
「そうだな、我々の研究室でも簡単に作れてしまった。表向きは不妊治療って事にしているが…、自分の体細胞から生成した精子と卵子を受精させたらどうなるんだろう… っていう科学実験的興味にそそられるよな」
「どうぞ、俺は止めないよ、近親相姦者から生まれる以上の大天才が生まれるのか、肉体的モンスターになるのか…、つか、俺のでもやってみたい」
「ばか、俺達双子だぜ、天然のクローンなんだから、どっちの体細胞からでも全く同じ組み合わせパターンの精子と卵子が複数種生成されるだけだ」
「ははは、そうだったな」
「まあ…、じゃ、俺からは精子をお前からは卵子を体細胞から作って受精させてみるか」
「奇形児がいっぱい出来ちまったな、やばいな、上に見つかる前に捨てて来ようか」
「ああ、消滅させてしまうっていうのは自分達の子だから出来ないからな」
「この銀河の端っこの恒星の第3惑星、生存出来そうだぞ」