実験動物やペットには毛の無いのが居る。
「この皮膚癌実験用のヌードマウス、毛がなくてほんと気持ちわるいな」
「そうかしら、あなた男で毛深いからそう思うのよ」
「ははは、それとは関係無いでしょ」
「こんどあたしの家に来ない？　実はあたし毛の無い猫や犬のペットを飼っているの、その美しく可愛い姿を見せてあげたいわ」
「うん、行く」
　男は別にそんなペットを見たくもなかったが、一人暮らしの美しい女性から誘われたら、やることは一つ…
「ほんとだ、ほんとに美しく可愛い」
　男はヌードマウスのようなものを想像していたが、それなりに大きい猫と犬のヌードには、曲線美を感じた。
「触らないで！　彼らは皮膚が弱いの、ヌードマウスと同じよ」
　ペットをかまっているうちに、若い男女は良い雰囲気になっていった。女は自ら服を脱ぎ出した。
「触らないで！」
「えっ、だってそういうつもりで呼んだんだろ」
「あたしも皮膚が弱いのよ、アレルギーで実は頭髪はかつらなの、全身のうぶ毛すら無くて…　ごめんね」
　男は女の、少女のような体を見て、済ました。
　女は男をモルモットとして観察し満足した。