ss0895 変身
「朝起きたらおっきい虫になっていたとか、自動販売機になっていたとか、知り合いの異性の子と体が入れ替わっていたとか色々自分の意志とは関係なく突然変身してしまう事って有るんだね」
「そうなのよ、わたしなんか何回も変身してて、元がなんだったか忘れちゃったわ」
「え、ええっ! そうだったの!!」
「そうよ、しかも変身する時は若い子に若い子にと変身するようだから… そうね、ピカリアやアノマカリス、アンモナイト、ブラキオザウルス… もう数え切れないわ。歳月も凄いしね」
「きみはそんなにいっぱい体を渡り歩きそんなに長く生きて来たんだね」
「あ、もっと前の記憶もうっすら思い出したわ。なんかこの星じゃないみたい…」
「そ、そうなんだ。やっぱり。そろそろ地球は人間の活動のために人間も含めて生物はみんな絶滅してしまうよ」
「そのようね、あたしまた別の星に飛ばされて変身を続ける事になるのかしら」
「ヤドカリになった事も有るの?」
「有るわよ」