「フローラって凄いプログラムだな」
「そうね、リアルに宇宙中を駆け巡り星々の情報を集めて来てくれる」
「うん、端末から空気のある星とか、地球人が住めるかなどの検索をかけるだけでずらっと実際に現地に行って集めて来てくれた情報を表示してくれる。もちろん遠い星の情報は光年単位でのタイムラグがあるけどな」
「でも凄い事だわ、その情報を元にその星に移り住もうとか計画が立てられるんですもの。これ、どう?」
「お、いいねちょっと遠いけど、地球と同じ規模でまだ誰も住んで居ない」
「アダムとイブになりに行く?」
「行こう! アダムとイブになりに! 俺、映画とかで観る原始的な生活に憧れていたんだよ、地球圏の星々にはもうそんな場所はないからね」
「あっさり渡航許可が下りたわね」
「宇宙中に地球人をばら蒔きたいんだろう。しかし、三光年もの間眠る事になるわけだけど、現地に着いたらもう地球人が住めない星になっていましたじゃ困るぞ」
「もう一度この星の検索結果を見て! 見落としていたけど三光年後に地球人が住める環境になるっていうタグの中に入っているわ」
「ほんとだ、凄いなフローラって、未来も予測してくれるんだ」
「これで安心してこの星に移住出来るわね」
「ほんとはフローラが環境作りに行ってたりして」
「… 有り得るわ」