ss0853 宇宙人
「ぼくら地球人もれっきとした宇宙人だけど、宇宙人の定義ってなんだろう」
「さうね、高度な文明の有る星では、その星の支配者は物凄い優秀で、彼等のペットがあたしたち地球人のレベルだったりするものね」
「そうだよな、それに加えてその物凄い優秀な宇宙人のほうが四つ足で歩いてて、ペットのほうが二足歩行だったりすると宇宙人という定義がなんだかよくわからなくなってきてしまう」
「地球に棲むゴリラやチンパンジーやオラウータンだって、宇宙人として認めていいレベルとも思えるわ」
「確かにそうだな、他の動物と比べれば彼等もかなりの能力者たちだ」
「宇宙評議会に聞いてみましょうよ、きっと既にもう宇宙人の定義は決まっているんじゃないかしら」
「そうだな、聞いてみよう」

《え〜、地球のみなさん、お尋ねありがとうございます。ご質問の件ですが、残念ながら地球の生物を全て調査したところ、宇宙人として認められるレベルまでいっている生物は確認されませんでした。あしからず》

「…」
「…、あたしたちのレベルにまで意識を下げて通信して来てくれたという事なのね」
「通信技術も彼等からすると遺跡レベルらしい…」