「人間って、他の自然に適応した美しい形状の動物と比べると物凄い奇妙で物凄い気持ち悪い形状の生物だな」
「なんですとー、おまえのようなタコ火星人にいわれたかねーよ」
「火星の環境に適応した美しい形状なんだよ、きみたち人間は明らかに奇妙で気持ち悪い」
「たしかに毛皮が無く裸だし、横に進化した体をそのまま立てていて、脱腸になったり、膣が出てきたり肺や心臓にも妙なストレスを与え続けていて色んな病気になるような構造になってたりする」
「ほう〜ら、自分で認めた。ばからしい」
「うう〜ん、それから立ったために気道と食道が紙一重のタイミングで切り替えないといけなくなったから、気道に食べ物が詰まって年間何万人もの人が不意に死んでいる」
「だろ、ちょっとした事で健康なんだけど死んじまう。どういうことよ」
「なんとかなりませんか？」
「もう一度横になれば解決するんだろうけど、地球人も宇宙時代に入ったから重力はあんまし考えなくてもいいのかもな」
「そっか、そうだよな人間はそれを見越して進化したんだよ、きっと」
「ところで火星人って、やっぱ頭のような部分に内臓が詰まっとるん？」
「タコと一緒にするな!!」
「でも、そうなんでしょ？」
「そうだよ」
「美しいよ」
「ありがとう」
「傷を舐め合うってのもきもいな」
「まあな」