ss0839 ナンバーツー
「へぇ〜アメリカ人ってやっぱナンバーワンに物凄くこだわるんだな」
「アポロ計画か、たしかにそうだな、アームストロングとオルドリンの月面に降りる壮絶なナンバーワン争いもあったとはね…」
「幹部会議にもなっていたなんてね、われわれ日本人はまったくそんな事ないよな」
「そうだな、おくゆかしいというかなんというか、常にナンバーツーを目指している」
「にほんじんって名前からしてナンバーツーを目指している」
「戦争に負けた国ってのもあるけど、常にナンバーツーを目指しているんだよな」
「そう、ナンバーワンでも、ナンバースリーであってもならない」
「日本人として宇宙に初めて行った秋山さんは田舎の農園に封印されたままになっちゃって、二番目に宇宙に行った毛利さんばかりが活躍している。あんなにお金使ったのに…」
「そうそう、それから純血日本人としての初めての正式な宇宙飛行士の資格を取得した鬼塚さん、亡くなられたとはいえ、今では名前すら封印され、二番目に正式な宇宙飛行士の資格を取得した若田さんばかりがもてはやされている」
「ふしぎなくらいにふしぎだな」
「うん、ふしぎふしぎ」

「順当に宇宙の進化と共に高等生物にまでなった人間だが、他の星にも我々地球人クラスの高等生物が居る事が発覚した」
「他の星の高等生物も順当に宇宙の進化と共に高等生物になったわけだから、それほどの違いはないだろうけど…」
「地球人は… ナンバーツーだといいね」
「楽だもんね」