「カメとかワニって、卵、砂や土の中に産みっ放しやけどいいかげんな奴なんやろか?」
「んな事ないわよ、カメなんて産みながら別れを惜しんで大泣きしちょるし、ワニなんか卵から孵った我が子が小さな声で鳴いているのをすかさず聞き付けて口の中に優しく保護しに来るんやで」
「そうか、えらいのう、たくさん卵産むけどオスメス半々位なん?」
「うんにゃ、砂や土の温度で全部オスになったり、全部メスになったりする。分かれ目の温度でないと半々にならへん」
「そんな事でオスになったりメスになったりするんか? やっぱええかげんな奴らじゃ」
「違うって、高等な爬虫宇宙人も温度によって男の子になったり女の子になったりするって言ってたわ」
「えっ! あの美男美女揃いの爬虫宇宙人もそうなのか!!」
「でも、羨ましいわね、親が自分の子供の性を決定出来るなんて」
「そうだな、うちなんか、三人とも女の子だよ、出て行くだけでお金かかってしょうがないよ」
「まあ、華やかでよいじゃない」
「あ、うわさをすれば美女の爬虫宇宙人さんがいらっしゃったで」
「ハア〜イ」
「まあ、卵ね」
「男の子にするの? 女の子にするの?」
「中間の温度にするわ」
「なるほど、地球人と同じく神様まかせにするのね」
「いえ、中性にしようと思いまして」
「…」
「ホモとかオカマとか、レズとかオナベさんとか…」
「なにを言っていらっしゃるの?」
「いえね、ん〜んと、ミミズみたいな両性に?」
「あなたたちの偶像に当て嵌めるなら、アーシュラマーみたいな感じかしらね、どうかしら?」
「…、素適、かめしませんわに」