ss0833 言語道断3
「人間は視覚や嗅覚よりも聴覚に頼る傾向にある」
「そうね、でも性能的には他の動物よりも劣るわ、視覚にもけっこう頼るからね、嗅覚にいたっては他の動物からしたらおまけ程度ね」
「聴覚をもっと発達させたいものだな」
「そうよ、まず人間の耳も自由に色んな方向に動かせるようにして、そしてもっと大きくしないとだめよ」
「宇宙人の耳みたく尖んがらせるのかい?」
「だめよあんなの、ねこ耳に決まっているじゃない。横じゃなくて上のほうに移動させてかわゆく決めるのよ」
「帽子がかぶれなくなるじゃないか」
「穴の開いた帽子が売られるようになるから大丈夫よ」
「あっ、そうだ、パンツをかぶってもいいかな?」
「ばかやろう」
「毛糸のパンツならいいだろう?」
「まあね」
「でも、耳の性能が上がって、自由に動かせるようになったら、無意識に自分の聞きたい娘の声とか歌とかに耳が向いちゃってちょっと恥ずかしいな」
「まあね、修業して動かないようにするしかないわ」
「耳掻きも巨大になるのかな」
「そうね、それも恥ずかしいわね」