「人間の思う事、考える事ってなんなんだ、我等は膨大な時間を手に入れ、欲しい自分をも手に入れてしまったけれど…」
「うぷっ、なにまともな事言ってんのよ、実際にはあたしたちは本当に自由で、望めは自分という器をも変えられる時代に生きて居るのよ」
「そうだな、俺達はこれの製作者じゃない。しかし、彼等と同化する事も可能で、彼等にもなる事がこれにアクセスするだけで可能だ。でも、今の世界にとってはどうでもいいような自分という器を捨てたくないっていう意識があって…」
「それでいいのよ、あたしも今の世界にとってはどうでもいいような自分という器を捨てたくないから、あたしはあたしで居たいからあたしでとどまって居るのよ」
「あんたのコアと同化融合する娘たちが急増してるけど」
「嬉しいけど、嬉しくないわ」
「だよな、全くのコピーはこの娘たちにとっては自分の器をイレースするって事で、個を無くす事になる」
「ちょっと、恐ろしい事言わないでよ」
「このシステムで個を無くしたら、元の個なんて何も残ってなくて、自分を取り戻す事が出来なくなるんでは？」
「ええ〜、あたしはなんていう事をしてしまったのかしら、取り返しのつかない事をしてしまったのかしら!?」
「あれあれ、みんなあんたの作ったコアの中で妙な笑みをしながら漂っているよ」
「みんな、戻って来て!!　あたしなんかカリスマじゃないのよ、それはあたしの実体の無い美化世界なのよ!!」