「宇宙が終わろうがなにしようが俺には関係ねえ、俺にとっちゃ今が大切なんだ、俺には美少女が必要なんだ!!」
「…、あなた最低! これが器の差というやつね、信じられないわ」
「池袋のキャスターおねいさん、あんただってそうじゃないですか、いけ面美少年の不条理ばかり求めやがってますでしょ」
「ちっ」
「器の差、器の差ね、けっこうですよ、俺が望んだ俺という存在はこれなんだよ」
「まあ、織田信長って、ホモだったのね、美少年とやりまくってたのね、あら、珍しい、異国の…、黒人ともやっちゃってるわ」
「おいおい、そんなところだけチョイスしてその時の感情とか意識をダウンロードしてんのかよ」
「だって、ほかの部分はこの人怖いじゃない、いいのよ、知りたいところだけ、感じたいところだけあたしの器に取り込みたいのよ、同化したいのよ」
「だな、完全ではないが、製作者たちは検索エンジンも開発してくれた。怖い部分をフィルターで隠し欲しい部分だけをダウンロード出来る。また、拡張美化フィルターを通せば、自分の思い通りに美化する事も可能だ」
「そうよ、あたしの思い通りに美化し同化した意識…、なんかうまいこと出来たわ、フィードバックしてあげよぅと」
「おいおい、そんなどろどろしたもんアップロードすんなよ」
「なんですって、意識に、思う事に、知識に、技術に意見するなんて!」
「あ、ごめんそうだったな」
「我等は自由です」
「我等は自由です」