ss0805 すずきけおかわり
「こんにちは、鈴木さん、全国を行脚している鈴木という者ですが、今晩泊めていただけないでしょうか」
「もちろんいいですよ、しかし大変な事になりましたね、全国の鈴木家の奥さんたちがみんな帰る家を忘れてしまう事になるなんて…」
「はい、わたしなんか引越し前の土地の名前も、引っ越して行った土地の名前も、旦那の顔すらも忘れてしまいました」
「それは大変だ、実はぼくも妻の顔を忘れてしまったんですよ」
「まあ、それではお互いにお互いを認識できなくて、偶然戻って来れたとしても判らないわね」
「そうですね、驚いた事に君たちの名前は幸子というんだそうだね、みんな…、名前でも特定出来ない」
「疲れたわ」
「お風呂どうぞ」
「ありがとう」
「ごはんもどうぞ」
「ありがとう…、カップそばじゃなくて嬉しいわ」
「寝ようか」
「ええ」

「こんにちは、鈴木さん、全国を行脚している鈴木という者ですが、今晩泊めていただけないでしょうか」
「もちろんいいですよ、しかし大変な事になりましたね、全国の鈴木家の奥さんたちが子連れでさ迷う事になるなんて…」
「あなたたちにも責任があるんですよ」
「ごめんわかっているよ、パパを探しているんだね、よしよし、うちの子は今頃どこに居るんだろう…」
「疲れたわ」
「お風呂どうぞ」
「ありがとう」
「ごはんもどうぞ」
「ありがとう…、ミルクもあるのね」
「寝ようか」
「ええ」

「こんにちは、鈴木さん、全国を行脚している鈴木という者ですが、今晩泊めていただけないでしょうか」
「もちろんいいですよ、しかし大変な事になりましたね、全国の鈴木家の奥さんたちが二人の子を連れてさ迷う事になるなんて…」
「あなたたちにも責任があるんですよ」
「ごめんわかっているよ、パパを探しているんだね、よしよし、うちの子たちは今頃どこに居るんだろう…」
「疲れたわ」
「お風呂どうぞ」
「ありがとう」
「ごはんもどうぞ」
「ありがとう…、ミルクもお菓子もあるのね」
「寝ようか」
「ええ」