ss0798 派遣社員 |
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「あいつ派遣社員のくせにえらいえばっていやがるな」 「ほんとだよ、なにさまのつもりだよ、正規じゃないくせに」 「でも、確かに能力はあるな、技能は抜群だし、指導力もある」 「そ、そうだな、なんでこんな凄い奴が派遣の仕事を選んだんだ?」 「なにか理由があるんだろう、うちの社長が異業種懇談会で訊いてきた話なんだが、最近仕事の出来る凄い派遣社員がどの業種の会社にも入り込んで来ているんだってよ」 「なんだって、ニュースでやってたけど、海外では雇われ経営者で高能力の人が各企業のトップに採用されだしたって云ってたぞ」 「なんか、やばい事になってるんじゃないのか」 「そ、そうだな、地球がな」 「今より、私がこの会社を支配する。 我々は無益な争いは好まない、能力の差はじゅうぶんわかっているはずだ」 「はい、インベーダーさま」 「よろしくお願いいたします。社長」 彼らは、異星から派遣されて来た『覇権社員』であった。無傷で地球は乗っ取られてしまった。