ss0774 キラキラキラー
「よお! ヒロポン、お前はいつも明るくて元気だな、今度は外人の娘と付き合ってるんだって?」
「やだなぁもう知ってるのかよ、ミアンセリンたちのこと」
「これからキラーしにいくのにそんなんじゃ困るぞ」
「わかっているよ、そろそろ脳脊髄液の5-ハイドロキシインドール濃度の検査の時間だよな」
「そうだ、脳内セロトニンの代謝産生物である5-HIAAの濃度を低く抑えておく必要がある。そうしないと…」
「そうだな、そうしないと『人を殺す』ことができないからな」
「神経伝達物質セロトニン、セロトニン作動性神経の活動を抑えることにより、人は鬱状態になることができ、不眠となり、不安や恐怖をもち、痛みに対する反応も強くすることができる。そして容易に『人を殺す』ことができるようになる」
「お前はどっちだ?」
「ヒロポン、頼むよ」
「そうか、わかった、キラーしにいかないタイプなんだな、お前は俺が介錯してやるよ」
「ありがとうヒロポン。レセルピンを服用し、神経伝達物質のセロトニンを減らすと人を殺せるようになるけど、自分を殺すタイプと、人を殺すタイプに分かれるんだよな、俺は自殺するタイプだよ、割腹して、日本人らしくかっこよく痛がりまくって死にたい」
「…」

 日本人は近隣諸国に不法な農薬技術や旧タイプの公害を出す工場を輸出し続けてきた罪により、世界から自殺を義務付けられていた。