仲の良い家族を築くために、テレビ電話は普及した。 「元気でやっているか? こっちは夜だけど」 「あっ、またパパからだ」 「そっちは夜なのね、日本へはいつ帰れるの?」 「まだまだだよ」 「この前もこんな会話しなかった?」 「気のせいだよ」 「なんかパパの顔、CGぽいね」 「こっちからもそう見えるよ」 テレビ電話は、永遠に続いた。両方とも架空の存在だった。 仲の良いロボットプログラミング家族が築かれたのだ。 友達や会社にも普及させようと、その家族は思った。