ss0718 派閥
「大きな会社にはどこも必ず派閥があるのね」
「そういうものさ、きみは嫌っているようだけど、派閥を持つのは集団で生活する生物の全てに有り、当然の行動だ」
「でも、そんなことに気を使ってたら疲れちゃうわ、あたしはただ気持ちよく働きたいだけなの、どの派閥にも属したくないわ」
「それは生物であるいじょう、無理だ。しかも情勢を見極めてうまく立ち回らなければならない」
「あっちにもこっちにも良い顔するわけね、最低だわ、わたしにはできないわ」
「いや、一流の処世術だよ、何処にも組せず、我が道を行くなんてやつも居て、一見かっこよくみえるが、そんなのはいつまでも続かない、環境の変化に合わせてころころ変わる奴が本物の一流な奴なんだ」
「…」
「一見ひきようで、ずるくてかっこわるく、なさけなく感じるかも知れないが、必ずいつかはそういう環境の変化に強い奴が生き残り、自分の派閥をもつようになるのさ」

「そ、そうね、そうかもね、それでわたしたち地球の生物は宇宙では今、どのような情勢なの」
「しぶとくじっくり下積みしている段階だ、例えるならゴキブリくらいかな」
「それって、下積み生活長すぎない?」