「日本人が起こした戦争以外は、全て宗教戦争だ」
「そうだな、そう云われると日本人が特殊なように聞えるが、生物として考えれば純粋で、生命の維持と拡大という覇権的戦争だから、他の国が起こす戦争のほうが異常という事になる」
「どうして地球人類は宗教に依存するんだろう、他の星のやつら、宇宙人とかはどうなんだ？」
「大きな脳を持つとそうなるんだよ、宇宙人もどうやら宗教を持っているようだよ」
「なんだって！　ならば、絶対にそのうち宇宙戦争が始まるぞ!!」
「だいじょうぶだよ、宇宙人の中にも宗教を持たない宇宙人が居たんだ。それもこの広い宇宙でたった一種族だけなんだけどね」
「それでそれがどうしてだいじょうぶなんだ？」
「多産タイプの宇宙人なんだ、その宇宙人が宇宙に溢れているために戦争が起こらないんだよ」
「そうか…　地球にも早く進出してきてもらって、住みついてもらって、地球上の宗教を薄めてほしいものだな」
「もう来ているよ」
「え？」
「だから、日本人がその宇宙人の一派なんだよ」
「でも…　多産型じゃないじゃないか、というか、減り続けている」
「だから、地球ではまだ戦争が絶えないんだよ」
「…」
「あの戦争のとき、産めよ育てよの指令が宇宙の仲間からくだったんだけど…」
「だめだったんなら、どんどん移住して来てくれればいいのに」
「実は宇宙では戦争はもう無いんだ」
「え！」
「鑑賞しているんだよ、ローマのコロシアム、グラジエーター状態なんだよ、地球の人間は」
「！」