「ユーフォーって?」
「あんたが四人居るって事でしょ」
「…?」
「いやいやすんませ〜ん。ユーフォーっていうのは日本語で、それはちゃんとユー・エフ・オーって云わないと世界では通じないっすよ」
「UFO、ふ〜ん」
「未確認飛行物体、アンアイデントファイド・フライング・オブジェクトの事です」
「未確認飛行物体?」
「そうっす。そこがまたやっかいで、それを写真にとって確認した時点で、もう未確認飛行物体ではなくなるし、拉致されて調べられたら当然もう未確認飛行物体ではないんです。のに、UFOっていうのを使い続けるんだよなあ、みんな」
「UFOってどんなんだ?」
「そうそう、かってに定義までしているんですよ、円盤や球形、葉巻型じゃないとUFOとして認められない」
「そうか、じゃ、形を円盤や球形、葉巻型とかに変形させないといけないんだな、それからそれを確認特定されないように船体を透明にしたほうがいいのかな?」
「そうそう、そうですね、透明にすれば完璧です」
「でも、犯行声明でもしない限り誰もずっとわからないんだな」
「そうです、宇宙人さん。わたしをこのようにバラバラにして調べているのをやっと犯行として認めてくれたのですね」
「きみたちの概念からすると、このまま捨ててしまえば犯行なんだろうが、我々のペットのエサにしたり、燃料とかにして有効活用すれば悪い事をしたことにはならないんだろう?」
「… はい、そうっす」
「よかった。我々は地球に友好的な異星人ということになるんだな」
「… はい、そうっす」