ss0692 卵
「人間は、直径約400ミクロンの卵細胞から始まる。そしてこの程度の大きさ重さにまでなる」
「ダチョウの卵は、長いほうの直径で約18センチにもなる。人間と同じように細胞分裂して、同じような成長率で大きくなっていけば…」
「超巨大な怪鳥が作れるわけだな」
「ダチョウの肉って、最近日本でも食べられだして、けっこう評判もいいみたいだよ、成長も早いしその巨大になる技術が確立すれば食料輸出が皆無の日本も欧米並みの食糧輸出国になれるかもよ」
「問題は場所とえさだな」
「北海道にはまだまだ広大な土地があるからそこで大きくすればいいよ、大きくなれば表面積が小さくなるから寒さにも強くなって好都合だ」
「そうだな、巨大な生物は体を冷やさないといけないからな、北海道で決まりだな」
「えさは… まあ、牧草とかでなんとかなるだろ、海産物も豊富に有るし、必要なら与えてみよう」

《なんだこの星は動物が一種類しかいないじゃないか》
《しかし… このクラスの星にしては巨大すぎる生物だな》
《植物も食べ尽そうとしているように見えるが、どうなっているんだ?》

《うわっなんだ! 島一つ分ほどの巨大な卵を産んだぞ》