ss0656 恐竜
「恐竜が滅びたって、嘘だったのね、鳥がその直系の子孫だったなんて… 今の地球にいっぱい居るわ」
「そうさ、生体の構造なんか見ると、哺乳類なんかよりずっと進化した構造になっているよ」
「そうよね、あたしたちは巨大な横隔膜を物凄いエネルギーで動かさないと呼吸や排便、嘔吐も出来ないのに、鳥は効率の良い高性能の肺だけで素早く酸素を取り入れられるし、あの素晴らしい羽毛の複雑な構造は、皮膚の究極の進化だとされているわ」
「そうさ、われわれ哺乳類は無駄が多すぎる、毎日大量の食事をしなければ体を維持出来ないのに、鳥は少量の食料で効率よく体を維持して動かせる。無駄の無い省エネ構造になっているんだ」
「頭脳も物凄く良いわよね、カラスクラスになると人間の知恵より上をいく行動がしばしば確認されているわ、カラスがオウムのように人間の言葉を喋れたら、あたしたちなにを言われるか… そら恐ろしいわ」
「そうだな、また地球に隕石が落ちても、それに耐えられ、さらに進化するのは恐竜である鳥なんだろうな」


《あれ、変だな、変な生きものがはびこっている。予想外の展開だ》
《ほんとだ、進化が進んだかどうか、久しぶりに確認に来たんだけど、こいつらこの星を破壊しようとしているな》
《ちゃんと正統な血筋も育っているから、こいつらを一掃するためにまた隕石を誘導してくるか》
《そうだな、はやくしたほうがいい、こいつらのために正統な血筋が絶滅の危機に曝されているようだ》