「かなり精密なパーツを作れるようになって来たんですね、これで私は元の生活に戻れます。ありがとうございます」
「ああ、前は基盤に付くちょっとのほこりとかでも故障していたのに、技術の進歩は素晴らしい、そんなことも無くなった」
「それに、少しくらいパーツが破損しても自己修復出来る機能も付いたんですよ、貴方がここに定期診断に来なければならない回数も格段に減ります」
「そうですか、自分の体を最新技術のパーツに変えてゆくって、サイボーグになるって、なんか嬉しいですね、それでは失礼致します」
「ほんとに色々なパーツが造れるようになったな、電子頭脳も並列複数コンピーターにして、電子の流れを補助する化学反応物質も導入し、同時に幾つもの処理をしながら相互干渉させられるようになった。しかも短期メモリー、長期メモリー、そして、情報混乱を避けるための自動メモリイレース機能も搭載して、よりスムースな精神活動が出来るようになった」
「そうですね先生、それから電子頭脳を含む全てのパーツに自己増殖機能を持たせ、同時に古くなったパーツを自動的に死滅させるアポトーシス機能も搭載されるようになりました」
「素晴らしい、これらをパーツ生産ではなく、まるごと一体で自己増殖出来るようにはならないものかな?」
「先生、もちろん出来ますよ、我々ロボットの時代は終わります。」
こうして地球上の生物は、ロボットによって創造された…。
そして人間が現われ、ロボットが造られ、ロボットからまた生物が…。…。…。