ss0632 物質転送機
「情報はいくつもの小さな塊、パケットとして複数の利用者のものと一緒に通信され、目的地で組み立てられる」
「うまく考えたものだよな、これは物質の転送にも応用できるだろう」
「実はもう実現できた技術なんだよ」
「ええっ! それは凄い、それでは我々や物は光の速度でケーブルや光線が届く所ならどこにでも行けるようになったということか!?」
「そうだよ、実はもっと凄い事がこの技術の応用で出来るんだ。受け先での遠隔操作でちょっとした細工をするだけで、パケットを並べ変えて結合が出来る。つまり小さくは遺伝子組み替えが簡単に出来るし、大きくはいきなりキメラを作る事も出来るんだ」
「神様の技だな」

「それでこの地球という星で実験しているんだ。もう我々の星には居ない様々な生物を創造する事が出来たよ」
「でも…、こんな弱肉強食の化け物ばかり居る地球という星には我々は行けないな」
「そうだな、我々ではなく、我々によく似た生物を送って組み立ててみるか」

 こうして神に似せて造られた人間≠ニいう生物が地球に誕生した。