「ドラエモンって有袋類?」
「オスだから違うだろうね、… オスはみんな有袋類っていう考えもあるけど」
「?」
「でも、これからの宇宙時代、袋で子供を育てるというのは有効な事かも知れないよ」
「そうよね、無重力の時にも便利だし、袋なんて遺伝子組み替えで簡単に出来るでしょうし」
「まさにお袋って感じだな」
「狭い宇宙船で遠くまで何世代もかけて行かなければならない場合はもっと工夫が必要ね」
「それも遺伝子組み替えで? 単為生殖機能も目的地に着くまでは必要になるだろうね」
「おばあちゃん、おばあちゃんってすんごくおっきいんだね」
「そうよ、でも地球じゃ普通の大きさなのよ」
「おかあさん、おかあさんはおばあちゃんの袋から出て暮らしたことはあるの?」
「無いわよ、おまえも、おまえの子供もまだまだずっと袋の中で暮らす事になるわ」
「どんどんちっちゃくなっていくんだね、それで目的の移住する星に着いたらみんなおばあちゃんの大きさにするんだね」
「そうだよ、ほら、この地球のロシアって国の人形とあたしたちは同じなのさ」
「わあ、おもしろーい、人形の中に人形が入っててだんだん小さくなってゆく…」
「…」
「目的の星に先住民が居たから、まだまだ旅は続く事になったのよ」
「ふ〜ん、わたしたち人間はどのくらいまで小さくなれるの?」
「さあ、想定外の事だったから…」
「…」
「…」