ss0179 代理母の現状
「遺伝子はもはやビジネスだ、優秀な学者やスポーツマンの遺伝子は高く売れる」
「そうだわね、でも、それ以上に無名であっても容姿の良い人間の遺伝子の方が、遺伝子バンクが定着した今、高く売れているわ」
「そうだな、しかも最近はその高額の遺伝子の子供を妊む代理母にも美を求める傾向にある。妊娠期間だけであるにもかかわらずな」
「でも、それは個人の大金持ちのお客ね、国や企業からの依頼だと、知能は最低限で手足の無い、子供を産むだけに遺伝子操作で作られた代理母を選んでいるわ、しかも彼女達の子宮は一度に複数の子供を宿しても、帝王切開せずに出産出来る大きな安定した子宮になっているわ」
「ビジネスだからね、僕も出産工場を見学した事がある、手足の無い裸の代理母が鶏の鶏舎のように配置されてたよ、妊ませる子供の遺伝子も労働者階級だから安く大量に仕入れる事が出来る」
「そうそう、アフリカでも代理母を活用するようになったって、知ってる?」
「別に驚かないよ」
「それがユニークなのよ、代理母へのコストを抑えるために、妊娠期間の近いゴリラを代理母にしているの」
「… ちょっと、驚いた」