ss0170 改造人間

 人間は年をとってゆけばゆくほど、体は機械化されてゆく。
 入れ歯、老眼鏡、補聴器、歩行補助器具…。
 伸縮する組込みレンズ、人体と融合するナノテクノロジーなども目覚しい成果を博している。
 このまま技術が進み、どうせ将来機械の体になってしまうのなら、意識もチップにコピーされてしまうのなら、肉体にどのような意味があるのだろう…。
 人工の体どうしの愛とかもありなのだろうか、作られた五感を通してでも愛は成立するのだろうか…。
 いや、人間の形にこだわる必要もないだろう、気体や液体状でもかまわない…。
 そうして作られた人間の魂は、何処から来て、何処へ行くのだろう…。