ss0140 恋は誤解から
恋愛はお互いが誤解するところから始まる。
「あばたもえくぼとは、昔の人は良く云ったものだな、君のあばただらけの顔は最高だよ」
「まあ、あなただって、天然記念物ものの胴長短足の典型的な昔の日本人体形で、ダックスフンドみたいでかわいいわ」
「ああ、君のおたふくのようなでかい顔がたまらないよ」
「きゃー、あなたの厚いメガネが似合う情けない顔がちょー素敵だわ」
「おお、君のぶくぶくのブタのような体に埋もれてみたい」
「まあ、あたしだってあなたの貧弱な体を埋め込んでみたいわ」
こうして二人は結ばれ、一つになった。男は栄養として吸収されてしまったようだが。